YouTubeクリエイターになるにはまず何をすべき? 必要なスキルや適正、収益の仕組みを紹介
誰でも気軽に見られる動画共有サービス「YouTube」。現在はスマホで簡単に高画質の映像を撮影できることもあり、YouTubeに動画をアップする人の数も増え続けています。
誰でも動画をアップできる一方、多くの人の興味を引き、人気を集める「YouTubeクリエイター」にはどうすればなれるのでしょうか。バンタンクリエイターアカデミーの在校生でありながら、YouTubeチャンネル「ボンボンTV」のメンバーとして活動しているしゅんしゅんさんと、みーみさん、そしてバンタンクリエイターアカデミーのスタッフさんにYouTubeクリエイターについて解説してもらいました。
YouTubeクリエイターとは?
動画共有サービス「YouTube」に、オリジナルの動画を継続的にアップロードして公開する「YouTubeクリエイター」。個人、ペア、グループなど配信スタイルはさまざまで、チャンネル登録者数が1,000万人を超えるスター的なクリエイターも存在します。近年は小学生の「なりたい職業ランキング」にYouTuberがランクインするなど、憧れの仕事としても定着してきています。
まず、YouTubeクリエイターがどのような仕事なのかを解説していきます。
企画を考えて、撮影・編集を行い、動画を公開
実験・工作・寸劇など、さまざまな「やってみた動画」を毎日発信している人気YouTubeチャンネル「ボンボンTV」(2023年2月現在、チャンネル登録者数230万人以上)。そのメンバーとして活躍するしゅんしゅんさんとみーみさんの、YouTubeクリエイターとしての活動をお聞きしました。
「人によってやることが違うと思いますが、私たちがやっている『ボンボンTV』の場合、まず企画を考えるところから始まります。寸劇をやることが多いので、その内容を考えたりします。
一本の動画を制作する流れとしては、まずミーティングで企画を出し合い、その中からどの企画で進めるかを決めます。そこから誰が台本を作成するかを割り振り、具体的な構成を考えて撮影し、最後は編集という流れになります。自分で出した企画が通った場合は、監督や撮影を担当することもあります」(みーみさん。以下、みーみ)
企画のヒントはいろいろなところにある
「ボンボンTV」チームには、運営や制作に専念するスタッフもいますが、お二人をはじめ、演者であるメンバーも、出演だけでなく企画から携わっています。毎日動画配信を行っているチャンネルだけに、企画を考えるのも大変そうですが、どういうことから企画のヒントを得ているのでしょうか?
「僕は昔から『東海オンエア』のチャンネルが好きでずっと見てきたので、企画を考える時も少なからず影響は受けていると思います。
でも視聴者層が違い、『ボンボンTV』は小学生が見てくれることが多いので、気になった企画をどうすれば小学生も興味を持ってくれるのかを考えます。あとは、小学生が視聴していそうなチャンネルをリサーチしたり。『このサムネ、引きがあるな』とか『このサムネみたいな構図でこんな企画ができないかな』とか、いろいろなところにヒントはあると思っています」(しゅんしゅんさん。以下、しゅんしゅん)
広告収入や再生数で収益を得ている
YouTubeクリエイターが収益を得るための仕組みについては、バンタンクリエイターアカデミーのスタッフさんが説明してくれました。
「最も一般的なのは、“チャンネル登録者数”と“再生回数”によって広告収入を得る方法です。『チャンネル登録者数1000人以上』『1年間の動画再生時間が4000時間以上』という条件を満たすことで、YouTubeのパートナーシッププログラムに申請することができます。
また、“スーパーチャット”という機能を使って、ライブ配信中に視聴者から直接収益を得る方法もあります。
さらに、YouTubeクリエイターとして人気が出れば、企業やメーカーから商品やサービス紹介の依頼が来たり、UUUMなどYouTubeクリエイターをマネージメントする企業に所属しながらYouTube内外で活動するケースもメジャーになっています」(バンタンクリエイターアカデミーのスタッフさん。以下、スタッフ)
YouTubeクリエイターになる方法
独学でも飛び込める世界。2人が専門スクールを選んだきっかけとは?
「YouTubeクリエイターになるための条件や規定、資格があるわけではないので、最低限の動画編集の知識や動画のアップロード方法などを覚えれば独学でも活動することは可能です」。スタッフさんがそう言うように、YouTubeでの動画配信は独学でもスタートすることができます。
そんな中、しゅんしゅんさんとみーみさんは、次世代メディアで活躍できるクリエイターを育成する専門スクール、バンタンクリエイターアカデミーに入学。お二人が専門スクールで学ぶ道を選んだきっかけはなんだったのでしょう。
「元々は動画編集者になろうと思って、バンタンクリエイターアカデミーに入学しました。でも、この学校で出会った先生に『編集者ではなく、YouTubeクリエイターを目指しなさい』と言われました。クリエイターを目指して勉強すれば、動画編集者にもなれるし、最初にいろいろなことを知っておけば後々役立つからと。
性格的に目立ちたがりなところがあるので、動画編集者になりたいと言いながらも心のどこかにYouTubeクリエイターになりたいという気持ちがあったんだと思います(笑)。先生の言葉が背中を押してくれた形になって、クリエイターを目指すようになりました」(しゅんしゅん)
「私は最初からYouTubeクリエイターになりたいと思っていました。それは親にも話していて、“YouTubeのことを始める時には東京に行く”という夢も持っていたんです。家族も協力的で、バンタンクリエイターアカデミーもお母さんが見つけてくれました。学校の情報を見てUUUMと提携していることを知って、私に『東京に行ってもいいよ』と言ってくれました」(みーみ)
専門スクールを選んだ2人が感じるメリット
実際、専門スクールに入ってみて、どんなところにメリットを感じているのでしょうか?
「私はパソコンもカメラも使い方が全くわからない状態で上京してきました。でも、一から使い方を教えてもらえるし、撮影や編集の時にどんなツールを使ったらいいのかも教えてもらえるので、基礎から学べることが大きなメリットだと思います」(みーみ)
「僕の場合は、多少なりとも動画の撮影や編集ができていたので、より専門的な技術を学べるというメリットがありました。それに加え、バンタンが自分のバックボーンになるということも大きいと思います。
バンタンは他の専門スクールと違って次世代メディアに特化していて、YouTube関連に強いため、ここに所属していることで“即戦力”として迎えてもらえたりします。もちろん、一定の技術が身に付いているというのは最低限必要ですが、活動の場を広げる機会は独学の方よりも多いです」(しゅんしゅん)
2人が在学しているバンタンクリエイターアカデミーは、現場で活躍しているプロの現役クリエイターが授業を行うので、最新の技術や知識、業界特有の慣習など、教科書では学べない現場のノウハウを学ぶことができます。そんなスクールごとの特長を理解しておくことも、進む道を選ぶ上で重要になります。
人気を獲得するために必要なスキル。そこを考慮して選択肢を考える
YouTubeクリエイターを目指す人が選ぶ道について、バンタンクリエイターアカデミーのスタッフさんはこう考えます。
「前述したように、YouTubeクリエイターは独学でも活動は可能です。ただし、YouTubeクリエイターとして収益を得るためには、動画の再生数やチャンネル登録者数を伸ばす必要があります。最近ではYouTubeクリエイターの人気の高まりもあり、アップされる動画の本数やクオリティも格段と上がっていますので、その中でファンを獲得するためには、『内容のオリジナリティ(テーマ)』『動画の面白さ(企画力)』『洗練された映像演出(撮影・編集力)』などで、他のチャンネルとの差別化を図る必要があります。
そのためには、撮影や映像編集を学べる専門スクールや、専門的な知識が必要とされるテーマを扱う場合は大学などに通って技術や教養を身につけるなど、YouTubeクリエイターを目指す人たちの選択肢も広がりつつあります」(スタッフ)
独学か学校か。メリット・デメリットを理解して選択を
「独学は時間やお金をかけずに始められるメリットがある一方、扱うテーマやYouTubeに関する基礎知識、人を引きつける企画づくりや話し方などが本人のセンスに頼る部分も多く、人気が出るまでに時間や労力が掛かる場合があることがデメリットです。
逆に、専門スクールや大学に通う場合のメリットは、独学のデメリットやリスクを軽減できたり、講師や学校のネットワークを活用することでYouTube業界で活動するのに必要な人脈やコミュニティを形成できる点が挙げられます。
ただその分、学校に通う時間や学費、生活費などのお金は独学よりも必要なため、それぞれのメリット、デメリットを理解した上で後悔しない選択をしてほしいですね」(スタッフ)
動画のクオリティを上げるために必要なツール
ファンを獲得するために必要な「洗練された映像演出(撮影・編集力)」スキルを身に付けるためには、さまざまなツールが必要です。主に必要なツールは以下の6つ。
1.高画質な映像を撮影できるカメラ
2.カメラを固定するための三脚
3.高音質で声を録音できるマイク
4.対象物をきれいに撮影するための照明器具
5.動画編集をするためのパソコン
6.映像を動画作品に仕上げる動画編集ソフト
なかでも、オリジナリティの高い動画に仕上げるためには、適切な動画編集ソフトを使うことが重要です。おすすめをお伺いしました。
「おすすめは、『Adobe Premiere Pro』や『Final Cut Pro』、VTuberとして活動するなら『Maya』がいいのではないでしょうか。操作もしやすく、特に『Adobe Premiere Pro』や『Final Cut Pro』はSNS業界でも動画編集ソフトとしてよく使われているソフトのため、操作に慣れておくとよいと思います」(スタッフ)
YouTubeクリエイターの適性
YouTubeクリエイターに必要な力は?
「前述した企画力や撮影・編集力に加えて、人気が出るまで我慢強く続けられる力や、状況を客観的に分析できる力があるとなお良いと思います。どちらもYouTubeクリエイターとして活躍するための必須条件と言えるかもしれませんが、一昔前と比べてYouTube業界は確実に競争が激しくなっています。その中で人気を獲得するには一筋縄ではいかないので、うまくいかないからといってすぐに活動をやめてしまったり、ただガムシャラに動画を上げ続けるのではなく、長い時間が掛かることも覚悟して、改善し続けられる覚悟も重要です」(スタッフ)
YouTubeクリエイターに向いているのは“自分の好きなことを楽しめる人”
YouTubeクリエイターには、どんな性格・タイプの人が向いているのでしょうか。まずは、しゅんしゅんさんとみーみさんに伺いました。
「俳優やミュージシャンの方などと比べると、YouTubeクリエイターは誰でもというか、うまくやれる方は多いと思います。その中で、自分の好きなことを一番楽しんでできる人。そして、人を楽しませようという気持ちを持っている人。それが重要だと思います。ただ、自分の好きなことだけをやっていても、それが多くの人に刺さることもありますから、楽しませようということを意識しすぎなくても人気が出る場合もあります」(しゅんしゅん)
「クリエイターには、明るい方や落ち着いた方など、いろいろな方がいらっしゃると思うんです。でも、“自分が一番人気になりたい”という気持ちの強い人が上がっていけるんじゃないかと私は思います」(みーみ)
講師から見て、向いているのは“知的好奇心が旺盛な人”
一方、講師という立場から見た、向いているタイプとは?
「技術やスタンスはあとからでも身に付けられるものですが、大前提として新しいことにチャレンジすることが好きだったり、知的好奇心が旺盛な人が成功しやすいのではないでしょうか。
YouTubeはまだまだ新しいメディアであり、日々いろいろなものが変化しています。また、世の中のトレンドも移り変わりが激しく、同じ場所で、同じ事をし続けているだけではいつか視聴者に飽きられてしまったり、本人のモチベーションも下がってしまうかもしれません。
常に世の中にアンテナを張りながら、新しい情報をキャッチアップし、それを自分自身に取り込んで変化していくことを楽しめる能力は、YouTubeクリエイターに必要なものだと思います」(スタッフ)
第一歩は「その気持ちを口に出して伝えること」
YouTubeクリエイターになるために具体的に動き出している人もいれば、今はまだ漠然と「YouTubeの世界で活躍したい」という思いを抱えているだけの人もいると思います。そんな人が、まずすべきこととは?
「いろいろな技術を覚えることも必要ですが、まずは1本動画を制作してみるのがいいと思います。それと、『YouTubeクリエイターになりたい』と誰かに言ってみる。僕もそれがきっかけになったりしたので。やりたいと思っていても実行できていない人はたくさんいると思うんです。誰かにその気持ちを言うことで、始めるきっかけになると思います」(しゅんしゅん)
「私もしゅんしゅんと同じ意見で、その気持ちを口に出してみるのがいいと思います。言ってみたら、もしかしたら手助けしてくれる人が現れるかもしれないし、自分のやりたいことを伝えるのって個人的にすごく大事だと思います」(みーみ)
好きなことを自分らしく表現するYouTubeクリエイターという職業は、自己表現でもあり、エンターテインメントでもあります。夢を実現したいと願う人たちに向けて、最後にしゅんしゅんさんとみーみさんからエールが!
「自分でやりたいと思ったことをまずやってみてください。僕は『やってみよう!』という言葉が好きなんです。向いてるか向いてないかもやってみないと分からないですし、何も始まりません」(しゅんしゅん)
「自分の夢を諦めずに可能性を信じて頑張ってください! ファイト!」(みーみ)
お二人がボンボンTVのメンバーとして活動しながら在学しているバンタンクリエイターアカデミーは、YouTubeやVTubeなど次世代メディア業界を目指している人たちを全力で応援しています!
クリエイタークラスだけでなくマネージャーや動画編集者向けのクラスもあるので、幅広いスキルが身につきます。
さらに業界のトップ企業と連携したインターンシップ制度では実際の仕事を在学中に経験でき、クリエイターデビューのチャンスにもなります。
一歩踏み出す勇気が欲しい方はぜひ検討してみてください!
【監修者プロフィール】
しゅんしゅんさん(写真右)、みーみさん(写真左)
2021年に開校したバンタンクリエイターアカデミーに、しゅんしゅんさんは第一期生として、みーみさんは第二期生として2022年に入学。
UUUM株式会社によるMCアシスタント募集に合格し、チャンネル登録者数230万人を超える(2023年2月時点)人気YouTubeチャンネル
「ボンボンTV」の新メンバーに。
2022年7月1日に投稿された動画で新メンバーとして正式に紹介された。