歌い手になるには?初期費用・必要機材・必要なスキルを解説
この記事のポイント
| ・歌唱力以上に、声の個性と表現力が求められる
・ファンを増やすためのセルフプロデュース力が必要になる ・培ったスキルでエンタメ業界への就職も目指せる |
YouTubeやTikTokなどのプラットフォームで、自分の歌声を世界中に届けられる歌い手。顔を出さずに個性を表現できる活動スタイルに憧れ、「自分も歌い手になってみたい」と考える人が増えています。
この記事では、歌い手になるための方法を解説します。
歌い手とは?

歌い手とは、主にインターネット上の動画共有プラットフォームで、ボカロ曲や既存のポップスなどのカバー音源を「歌ってみた」動画として投稿・配信するクリエイターのことです。一般的な歌手が、自身のオリジナル楽曲を中心に音楽レーベルからデビューし、CD販売やメディア出演を軸に活動するのに対し、歌い手はカバー曲を中心にネットコミュニティ発の文化として発展してきました。
多くの歌い手が本名や素顔を公表せず、イラストのキャラクターをアイコンとして活動しています。顔を出さないスタイルだからこそ、容姿にとらわれず、純粋に声の魅力や歌唱の表現力だけでリスナーとつながれます。
近年ではネット発の歌い手からメジャーレーベルへと進出し、大規模なドームツアーを成功させたり、地上波の音楽番組でランキング上位を独占したりするクリエイターも続々と誕生しています。単なるネットの趣味にとどまらず、音楽業界全体を引っ張る一大ジャンルとして成長しています。
歌い手になるステップ

ここでは、歌い手になるステップを解説します。
選曲
最初のステップは、自分が歌う楽曲を決める選曲です。単に好きな曲を選ぶだけでなく、自分の声質や音域にマッチした楽曲を見極める必要があります。
ネットのトレンドを分析し、今注目されているボカロ曲やSNSでバイラルを起こしている楽曲を意識する視点も欠かせません。原曲の魅力をリスペクトしながら自分の個性をどう掛け合わせるかを考えることで、リスナーの印象に残りやすくなります。
音源の確保
曲が決まったら、動画投稿に使用する「インスト(カラオケ音源)」を確保します。多くのボカロPや原曲制作者は、二次利用向けのオフボーカル音源を無料配布しています。ただし、商用利用の可否やクレジット表記のルールは制作者ごとに異なるため、必ず利用規約を確認してください。
違法なダウンロードサイトや、原曲のボーカルを無理やり消した音源の使用は権利侵害にあたるため絶対に避け、公式が用意した正規の音源を使うことが鉄則です。
録音(レコーディング)
音源が用意できたら、カラオケ音源に合わせて自分の歌声をマイクで録音します。自宅でのレコーディング(宅録)では、部屋の壁に音が反射して響くルームエコーや、空調・外の騒音などの環境ノイズをできる限り除くことが重要です。
スマホの内蔵マイクでの一発録りは卒業し、安価でも専用のマイクやポップガードを使用して、静かな時間帯を選びながら丁寧にレコーディングするのがおすすめです。
編集
録音した歌声データとカラオケ音源を馴染ませるための編集を行います。音量バランスの調整をはじめ、ピッチやリズムの細かなズレの補正、リバーブ(残響)などのエフェクト処理を行うミックスが作業の中心です。
さらに、イラストや歌詞の映像を組み合わせる動画編集もこの段階で行います。独学でスキルを習得するか、SNS等を通じて外部のプロやMIX師・動画師に依頼してクオリティを高めましょう。
動画の投稿
編集が完了したら、完成した動画をインターネット上へ投稿します。原曲制作者へのクレジットを概要欄へ忘れずに明記してください。
無数の動画の中からあなたの作品を見つけてもらうため、目を引くタイトルやサムネイル画像、検索されやすいタグといった工夫を施します。ターゲット視聴者がネットを多く利用する曜日や時間帯を狙って定期的に投稿を続けることが重要です。
歌い手が活躍するプラットフォーム

ここでは、歌い手が活躍するプラットフォームを解説します。
YouTube
幅広い年齢層のリスナーにアプローチできる世界最大の動画共有プラットフォームです。歌い手として本格的な活動を展開していくうえで、メイン拠点として外せない場所といえます。
検索機能や関連動画のレコメンドシステムが発達しており、一度アルゴリズムに評価されれば、国内外を問わずファンを増やせる可能性を秘めています。ただし競争は激しく、目を引くサムネイルの作成や、タイトルにキーワードを盛り込むなどの工夫が欠かせません。
ニコニコ動画
日本の歌い手文化やボカロ文化の発祥の地であり、ネット音楽に対して熱量の高いファン層が集まるプラットフォームです。画面上に視聴者のコメントが流れる独特の視聴システムにより、リスナーとの距離が近く一体感のある応援を得やすいのが特徴です。
YouTubeと比べてタグ検索での巡回が活発なため、初投稿の新人でも比較的見つけてもらいやすいメリットがあります。ネット音楽を愛するコアなファンへ直接アプローチしたい初心者にとって、活動を始めやすい場所です。
TikTok
スマホで手軽に縦型ショート動画を楽しむ若年層からの支持を集めているSNSです。独自の拡散アルゴリズムにより、フォロワーが少ない初期状態からでも多くのユーザーの画面へ届きやすいのが特徴で、歌唱力や声の個性に引き込まれるインパクトがあれば、数万回以上再生されるバズを引き起こすことも珍しくありません。
楽曲のサビなど最も魅力的な部分を15秒〜1分程度に切り取り、テンポよく編集した動画を投稿します。まずは存在や声の魅力を広く知ってもらい、そこからYouTubeなどのメインチャンネルへ誘導していきます。
歌い手を本格的に始めるときに必要な機材
ここでは、歌い手を本格的に始めるときに必要な機材を解説します。
オーディオインターフェース
音声をPCに高音質で取り込むために必須となる機材です。マイクが拾ったアナログ音声をデジタル信号に変換し、音の遅延や録音時のノイズを抑えます。
価格の目安は約7,000〜20,000円で、これを通すだけで録音環境がプロ水準へと大きく近づきます。
コンデンサーマイク
歌い手に欠かせない歌声をクリアに拾うための機材です。初心者には、呼吸や声の繊細なニュアンスまで鮮明にレコーディングできるコンデンサーマイクの導入がおすすめです。
価格の目安は約10,000〜20,000円で、マイクスタンドやポップガードもあわせて用意するとノイズ対策に効果的です。
編集ソフト(DAW)
録音した歌声の音量調整や、カラオケ音源と馴染ませるミックスに欠かせないのが編集ソフトです。多くのオーディオインターフェースには無料の簡易版ソフトが付属しているため、最初は0円からスタートできます。
本格的な有料版を購入する場合は約20,000円が目安です。
| 機材の種類 | 主な役割と特徴 | 費用の目安 |
| オーディオインターフェース | マイク音声をデジタルに変換してPCへ送る中心機材 | 約7,000〜20,000円 |
| コンデンサーマイク | 呼吸や歌声の繊細なニュアンスまで鮮明に拾うマイク | 約10,000〜20,000円 |
| 編集ソフト(DAW) | 録音した音声の編集や音量調整、MIXを行うソフト | 0円〜約20,000円 |
| モニターヘッドホン | 歌声のピッチやノイズを正確に聞き取る有線ヘッドホン | 約6,000〜15,000円 |
| その他(周辺消耗品) | マイクスタンド、マイクケーブル、ポップガード | 約3,000〜5,000円 |
歌い手に必要なスキル
ここでは、歌い手に必要なスキルを解説します。
声の表現力と個性
ネットシーンでリスナーを惹きつけるために重要なのが、声の表現力と自身の個性を分析する力です。ピッチやリズムのズレは編集技術である程度補正できますが、歌声に込める感情の起伏や独自のキャラクター性はクリエイター本人にしか生み出せません。
まずは、自分の声が低音で落ち着いているのか高音で華があるのかを把握します。ウィスパーボイスや力強いがなりなど強みとなる表現技法を磨くことで、一度聴いたら忘れられない唯一無二の存在感を放てるようになります。
セルフプロデュース力
無数のライバルの中に埋もれずファンを増やし続けるために欠かせないのが、セルフプロデュース力です。どれほど歌唱力が高くても、プラットフォームのトレンドや需要を無視した選曲では動画を見つけてもらえません。
今どのボカロ曲が流行しているかをリサーチし、自分の強みを掛け合わせて最適なタイミングで発信するセンスが求められます。
さらに、XやInstagramといったSNSを通じたファンとのコミュニケーションも重要です。自身のキャラクター性を身近に感じてもらいながら熱心なコアファンを育てていくことが、活動の成長を加速させます。
著作権の理解
トラブルなく安全に活動を続けるために欠かせないのが、著作権の正しい理解とモラルです。歌い手活動はボカロPをはじめとする原曲制作者が配布するインスト音源を借りることで成り立っているため、各楽曲の利用規約を遵守し、概要欄へのクレジット表記を徹底することは大前提のルールです。
また、外部のMIX師やイラストレーターと連携する機会も多くあるため、クリエイター間で信頼されるコミュニケーションマナーを身に付けることも欠かせません。
バンタンクリエイターアカデミーが選ばれる理由
ここでは、バンタンクリエイターアカデミーが選ばれる理由をご紹介します。
就職サポートが充実している
多くの専門校やスクールが技術の習得をゴールにしている中、バンタンクリエイターアカデミーでは音楽・エンターテインメント業界への進路を見据えた充実のサポートを徹底しています。
一人ひとりの適性や希望に合わせた個別カウンセリングをはじめ、業界企業とのマッチング、ポートフォリオ(作品集)の制作指導まで伴走して支援する体制が整っています。
歌い手活動で培ったセルフプロデュース力や動画編集スキルを活かして、動画制作会社や音楽レーベル、クリエイターマネジメント企業への就職を目指せる環境は、将来への大きな安心材料になります。
現場実習の機会が多い
バンタンクリエイターアカデミーの最大の強みは、在学中からプロの現場をリアルに体感できる現場実習や各種イベントへの参加機会が豊富に用意されている点です。
指導するのは、音楽シーンやネット業界で実績を持つ現役のプロ講師陣です。教科書通りの知識ではなく、今まさに業界で求められている最新の録音技術や動画マーケティングのノウハウを直接学べます。
企業と連携したプロジェクトや実際の制作現場に携わることで、独学では得られない実践力と業界内でのつながりを在学中から構築できます。同じ夢を持つ仲間や他分野のクリエイターと切磋琢磨しながら、トップクオリティの作品作りを追求できるのが特徴です。
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歌い手になるためのよくある質問
最後に、よくある質問にお答えします。
歌に自信がなくても練習次第で歌い手になれますか?
歌に自信がなくても練習や環境次第で歌い手を目指すことは十分に可能です。現代の歌ってみた文化では、ピッチやリズムの細かなズレを整える音響編集技術(MIX)が非常に発達しています。重要なのは歌が完璧に上手いことだけでなく、聴き手の心を掴む声の個性やフレーズごとの表現の工夫です。
活動名を決めるコツはありますか?
コツは「リスナーが覚えやすく、検索しやすい名前にすること」です。ひらがなやカタカナ、比較的簡単な漢字を使った2〜4文字程度の名前は、発音しやすくリスナーの記憶に残りやすい傾向があります。また、名前を決める前に必ずYouTubeやSNSで実際に検索し、すでに同名の有名クリエイターやグループが存在しないかを確認することが重要です。
未成年の活動における注意点はありますか?
未成年の方が活動を始める場合、まず必ず親権者(保護者)の同意を得ることが必要です。機材の購入や外部クリエイターへの有償依頼、プラットフォームの収益化設定など、法律上の判断やお金が関わる場面が必ず訪れます。あらかじめ活動の目的や内容を家族に話し、理解を得ておくことがトラブルを防ぐ基本です。